膣・頸管に問題がある不妊
女性の不妊原因膣・頸管の問題
排卵検査薬や基礎体温計で排卵リズムデータを取っても、健康的なリズムが刻まれていない状態が長くつづくようなら何らかの不妊原因が潜んでいる可能性大ですから、他の可能性も考慮する必要があります。
膣の問題による不妊原因
「腟欠損」、「膣炎」、「膣攣」など膣に異常が生じている場合、子宮に繋がる重要な部分が患部となりますからタイミング法の前にこの問題を解決しなければなりません。
膣が癒着して塞がってしまっている状態、明らかに膣壁が狭い膣狭窄などの腟欠損は、月経が起こっても経血が身体の外に排出されず子宮機能に強い負担がかかったり痛みを感じる可能性大です。
特に先天性膣狭窄の場合、子宮上体も充分な大きさがない恐れがありますから精密検査を必要です。先天性以外では、子供の頃にかかったチフスやはしかなどの高熱が出る病気が原因になることもあります。また、極端に初潮が遅かった女性も要注意です。
膣炎はカンジタなどいわゆる性病、性感染症のせいで引き起こされることが多く、おりものの異臭、量の増大など自覚症状を伴うケースが大半です。膣炎発症中は妊娠が難しくなるので、早い段階で検査を受け早期治療に努めましょう。
自分の意思とは無関係に反射的に膣近くの筋肉が痙攣してしまう膣攣は、ちょっとした刺激でも症状が出る為自然な夫婦生活が難しくなります。場合によっては心療内科の受診が必要になるかも知れません。深刻だと感じたら病院の門を叩いてみることをお勧めします。
頸管の問題による不妊原因
頸管の異常は「頸管粘液分泌不全」、「頸管炎・ポリープ」の2つが代表的なものです。頚管粘液分泌液不全の場合、精子が子宮の奥へと進む為に必要な頚管粘液が不足しますから、精子が到達しにくくなりますので妊娠が成立しにくくなります。
この症状で病院で不妊治療を行う場合には、頸管ホルモンの分泌量を増大させるアプローチが選択されます。一方で子宮頚管に炎症が引き起こされる頸管炎を発症しても妊娠に特別な問題はないとされますが、部分的に異常増殖しポリープができてしまっている場合、状況によっては精子が侵入できなくなってしまう恐れがあります。いずれにしても医学的なアプローチが必要です。